株高の時には、企業の勉強に充てよう
コロナ相場の今、このような話も参考になるだろう。
これは1960年代後半の株式がとても割高だったタイミングの時の話だ。ウォーレン・バフェット氏は、株式をほぼ全て売却し現金で保有し、4年間、1銘柄も購入せず、銘柄分析に費やしていたという。その後、1972~73年にかけて相場が暴落した時にチェックしておいた企業リストを元に割安になった企業の株を買っていったのだ。
今回のコロナ相場になる前、去年末の段階でウォーレン・バフェット氏は、大量の現金を保有しており、新聞などのメディアのインビューでは「良い投資先が見つからない」と語っていた。割高で良い投資先が見つからない時は銘柄のチェックに専念することがおすすめだ。
ウォーレン・バフェット氏の「人生で投資のチャンスは20回しかないと考えるべきだ」という言葉も有名である。それぐらい投資先は厳選すべきということだ。皆さんはコロナ相場で今、安い企業を見つけることが出来るかもしれない。しかし安易に投資するのではなく、本当にその銘柄は20回の1回にふさわしいのか、よく考えてみると良いだろう。
メアリー氏も去年9月の時点で私達にこのように語っていた。
このあと、コロナ相場になりバーゲンセールとなったわけだ。去年の段階でメアリー氏は携帯電話にお気に入りの株式を記録していた。実際にそのうちいくつかを私達に示してくれた。例えばディズニーなどだ。このような投資スタイルをぜひこれから投資を始める人も、これまで投資をしてきた人も参考にして欲しい。数年に一度、下落相場は訪れるのだ。コロナが収束したとしても、次にまた下落相場は必ず来るだろう。
割安企業の見つけ方は地道な勉強と肌感覚
メアリー氏が勧める勉強法は、「読む」ことだ。企業の年次報告書、企業を分析しているレポートなどを大量に読む。実際に私達の目の前では彼女は企業のレポートの束を持っていた。バフェット氏は1日に500ページは読むそうで、部下のマネージャーにも1日500ページ、何かを読むように伝えている。愚直な努力が必要なのだ。
そのうえで、肌感覚も大切にしたほうがいいとメアリー氏は言う。2016年にAppleの株を買った時のキッカケを教えてくれた。
この時のApple株は100ドル前後だった。今は300ドル前後となっている。普段の生活の中で多くの人が無くてはならないと考えているモノやサービスは何だろうか。それは新聞を見ていて分かるものではない。銀行や証券会社の営業マンの話を聞いて分かるものでもない。普段の生活の中で気づくものなのだ。
そして、気になる企業があればPERを見てみよう。PERが高すぎないかどうかだ。メアリー氏も最近のIT企業については、PERが高すぎることについては警戒感を示しており、それらの株を買うことはおすすめしていない。AppleはPERが20倍以下の時に取得しており、フェイスブック株については2018年の不祥事を受けてPERが25倍を下回った時に買ったと話している。