マンガの目利きが推す「今、絶対読むべきマンガ5冊」

最後に、2019年以降に発表された作品の中から、前出の「さよならミニスカート」「ボーイズ・ラン・ザ・ライオット」以外に東西さんが注目している3作を挙げてもらった。

今後、映像化される可能性もありチェックしておいて損はない。最近はマンガから離れていたという方は、これを機に進化を続けるマンガを読みながら「いま」の風に吹かれてみてはいかがだろうか。

■「マイ・ブロークン・マリコ」(作者:平庫ワカ)

WEB発の作品。主人公の友人マリコの死から物語が始まり、女性間の友情を描く。著者はコミティア(※)からメジャーデビュー。いわゆるマンガのお約束をあえて崩すような展開で読者は意表を突かれる。2019年の話題作。書籍化もされた。

※東京で年4回開催される「オリジナル創作」のジャンルに限定した同人誌即売会

平庫 ワカ『マイ・ブロークン・マリコ』(KADOKAWA)
■「ゆびさきと恋々」(作者:森下suu)

少女マンガ誌『デザート』(講談社)連載のラブストーリー。王道路線でありながら、聴覚障害のある人物が登場し、手話を取り入れるなど、登場人物の心の動きを繊細に表現している。

森下 suu『ゆびさきと恋々』(講談社)
■「女の園の星」(作者:和山やま)

ヤング女性向けマンガ誌『フィールヤング』(祥伝社)。ネット上では知る人ぞ知る存在だったが、2019年に初単行本『夢中さ、きみに。』(KADOKAWA)を出版するやいなやその名を轟かせた、超大型新人・和山やま。初となる商業誌連載作品が本作。東西さんも連載1回目で「これはモノが違う」と直感した太鼓判の作品。

『フィールヤング』2020年1月号(祥伝社)
関連記事
夫刺殺の妻の供述が嘘だとバレた包丁の持ち方
頭がいい子の家は「ピザの食べ方」が違う
なぜ、年金受給者はラブホテルに通うのか。「濡れなくても、謳歌できる」その訳。
「不快なポスターを許せない」保守化するリベラルの末路
なぜ日本はブッダとイエスをイジれるのか