「作品を見てもらうこと」が最重要
すなわち、ノミネートされた作品にとって最も重要なのは、その作品を見て貰うことです。映画に詳しいアカデミー協会員も、やっぱり普通の人間です。個人的に注目している作品以外は、必ずしもすべての映画に興味を持っているわけではないでしょう。
そんな中、露出が多くタイトルを頻繁に目にする作品や、皆が話題にしている作品は、「なんだか盛り上がっているな」と意識に刷り込まれ、優先して観に行く気になります。その点は、普通の人が映画を観に行く動機と、なんら変わりはありません。
映画の公開本数はとにかく多いので、アカデミー協会員がノミネートされた作品を事前にすべて観ているとは限らないなか、配給会社は作品を観て貰うために、広告を景気よく打ち、スクリーナーを大量に送付するのです。