要するに、くだらないマウンティング

ところで、「大人の中二病」をこじらせた人々の根底に潜んでいるのは、どのようなメンタリティなのだろうか。私は結局のところ、自意識過剰さに由来する、一種の「マウンティング」なのだと捉えている。実にくだらない。

「大人の中二病」患者の態度から見え隠れする感情は、たとえば以下のようなものだ。

【1】やりたくないオファーに反応したら負け。「無視」が一番カッコいい!
【2】忙しい人のほうがエライ
【3】いろいろなオファーが来ているオレ、すげー!
【4】自分に馴れ馴れしく声を掛けてくるヤツは無能な暇人。優秀で忙しい売れっ子は、そう簡単に反応しないことを知れ
【5】相手が不快に思ったとしても気にしない。オレのことを重用する人は他にいくらでもいる
【6】深い人間関係、幅広い交流なんか不要。オレ様の才能にはそれ以上の価値がある。いちいち対応が丁寧だったり、ペコペコしたりするヤツは無能
【7】オレ様に出動を仰ぐのであれば、よい場所をお膳立てして厚遇しろ

「常識的である」ことがアドバンテージになる

こうしてアラフォーのオッサンが「中二病」に罹患している事例を見ると、「さっさと治せよ」とつくづく思う。

私自身は「挨拶ができる」「返事(返信)ができる」「お礼が言える」「約束を守る」程度の幼稚園児でもできること(そして「大人の中二病」患者にはできないこと)を忠実に実践し続けてきただけで、20年近くフリーランスとして生き残り、仕事に困らない程度には売れることができた。そう考えると「常識的である」というだけで、ビジネスの世界では十分アドバンテージになると見ることもできそうだ。

いまは仕事の引き合いが殺到していて、奇妙な自分ルールを周囲に強いても容認してもらえているかもしれないが、そうした状況は、よほどの天賦の才でもない限り、長くは続かない。自分が圧倒的能力を備えた孤高の天才だと思えないのであれば、「常識的」であることだけは忘れないほうが、最終的に得をする。

【まとめ】今回の「俺がもっとも言いたいこと」
・「大人の中二病」とでも評すべき、自意識過剰で傲慢なメンタリティの中年が増えているように感じる。
・今は仕事の引き合いが重なり、多忙だとしても、将来はどうなるかわからないのだから、おごりを捨てて何事も誠実に対応するべきだ。
・最終的に自分を助けてくれるのは「常識的な言動」であることを忘れてはならない。
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