少しずつ心のつっかえが溶解していく
いや、あなたが救われる方法が、ひとつだけある。それは、死なせてしまった相手の墓に手を合わせ、罪を告白し、許しを乞うて、供養することなのだ。仏教でこのことを「懺悔(さんげ)」と言う。
『涅槃経』では、「もし懺悔して慚愧を懐かば、罪すなわち除滅す」と説かれている。「自分や他者にたいして罪を認めて恥を知り、二度と同じ過ちを繰り返さず、悔い改めれば罪は消滅する」のだ。
人は生きていれば誰しも、大小の罪を犯してしまうもの。大きな罪であればあるほど、時間をかけて深く懺悔する必要があるが、いつしか罪は消滅する。上記のようなケースでも、心から墓前で謝罪を続けていけば、少しずつ心のつっかえが溶解していくことだ。お墓参りには計り知れない力があることを知っていただければ幸いである。