浪費してしまう買い物、節約できる買い物

まず、お店の人が薦めてくれたかどうかはあまり意味がありません。なぜならお店の人は誰でも似合うと褒めるに決まっているからです(これは合わないがこちらは合うでしょう、と提案してくれるならそれはかなり優秀な売り子さんでしょう。しかしかなり勇気のいる売り方で、そういう販売員と出会うことはあまり期待しないほうがいいと思います)。

私は埼玉県の所沢市出身なので、ちょっとオシャレをしようと思えば池袋に出かけることになります(浦和や大宮は所沢からは遠い)。最近映画にもなった『翔んで埼玉』的にいえば、池袋はほとんど埼玉領といってもいいでしょう。

一方で、買い物を考えたとき、池袋は便利な街です。西武百貨店と東武百貨店に入店しているテナントをはしごすればあっという間に相当の数のお店を巡ることができます。また、西武百貨店とパルコが横長につながっていてとんでもなく横長のビルになっているため、東口(西武は東口、東武は西口にある)を回っているだけでも便利に回れます。

このとき、服の買い物の失敗を減らそうとしていた私が考え出したのは「できるだけたくさんのお店を見る」ことと「見るだけのターンと、買うターンは分ける」ということでした。

セールストークの推しに負けない賢い買い物の方法

例えば、

A店「見る→気に入った→買う」
B店「見る→気に入った→買う」
C店「見る→気に入った→買う」

のように順番にお店を巡っていくのが買い物の普通だと思っている人が多いと思います。これはマネーハック的にはNGです。だんだん買い物袋が増えていくようなやり方です。

山崎俊輔『大人になったら知っておきたい マネーハック大全』(フォレスト出版)

そうではなく、発想を変えて、

「見るターン」A店→B店→C店
「選ぶターン」スターバックスなどのカフェ
「買うターン」B店(B店に欲しい商品があった場合)

のようにプロセスを変更してみます。

このプロセスにしてよかったことは、その場その場でセールストークを聞かされて立ち止まったり、推しに負けて買ってしまう失敗が激減したことでした。

当時、30歳にもなっていなかった私の被服費はただでさえ少ないものでしたが、おかげでやりくりが可能となったのです。