最後に、日本人がグローバルなビジネスパーソンになるためには、語学だけでなく、異文化コミュニケーションを学ぶことも大事だと思います。

日本人が人と目を見て話す際、およそ3~5秒で目を逸らします。ところが中東圏等の人は、最後までじっと目を見て話します。途中で目を逸らすと、失礼な奴だと思われてしまうでしょう。

欧米人が握手をするとき「相手の顔」を見るワケ

また、欧米人と握手をする際、日本人は手元を見ながらやさしく握りますが、欧米人は強く握って相手の顔をしっかり見ます。

このような非言語的コミュニケーションの知識が語学力の後ろにあれば、多少英語ができなくても、相手に好感を持たれるでしょう。

日本は島国のため、ほぼ共通の文化を持ち、多くを語らずとも互いをわかり合える素晴らしいコミュニケーション能力があります。

「忖度」という言葉がそれをよく表していますし、日本らしさでもあるでしょう。

ところが、多種多様な民族と接する機会が増えた現代において、ドメスティックな思想に固執していてはグローバルなコミュニケーションをとることはできません。

教育方針ひとつとっても国によって変わるわけですから、世界に通用する発想能力を持つことが、これからのスタンダードになっていくでしょう。

(構成=力武亜矢 撮影=南方 篤)
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