本当に大切な「20%」にだけ集中する
続いて、具体的な勉強に役立つテクをご紹介しましょう。
「パレートの法則」をご存じでしょうか。100%のうちの20%がとても重要であり、残りの80%は大したものではないという考え方です。
たとえば資格試験の場合、問題の構成比率は基礎20%、時事などに絡めた応用問題が80%です。基礎を完璧に理解できていれば、あとは時事情報を押さえれば突破できるということになります。
一般的に受験問題も毎年更新しますが、絶対に理解していなければいけない基礎問題20%の内容は例年さほど変えず、残り80%の応用問題で変化をつけています。
つまり、過去問の基礎を完璧にしておけば、試験突破の可能性はかなり高まります。実際にパレートの法則で、大学合格を勝ち取った学生も存在します。
困難から「逃げる」のではなく「離れる」
また、一般的な成人の集中力は15分程度しかありません。休憩や仮眠などの気分転換をして思考をクリアにしながら取り組めば、かなり成果の質が高まります。
現在、私の大学講義では、90分のうち15分ごとにトピックを変えたり、質問したりして、学生たちを気分転換させています。
日本人は、困難には正面からぶつかるのが善、逃げるのは悪のような根性論がありますよね。しかし海外では、困難から「逃げる」のではなく「離れる」という発想を持ちます。離れて落ち着いて考えることによって、結果いい判断を導き出せるという発想です。
衣・食・住のいずれかに変化を持たせるなど、ルーティンを破ることも大事です。
あのトップ棋士の羽生善治さんでさえ、不調のときは気分転換をされるそうです。ご自身ワーストの公式戦連敗となった際、羽生さんは気分転換をするために茶髪にし、眼鏡を変えていられました。