白内障とは、目のレンズに当たる役割をしている水晶体が、加齢などによって白く濁り、物が見えにくくなる疾患だ。50歳以上であればいつ白内障にかかっても珍しくない。
緑内障は、目の内部から外側に向けて加えられている眼圧が上昇し、視神経を傷つけることで徐々に視野が欠けていくという疾患だ。最悪の場合、失明する危険もある。緑内障によって欠けた視野は元に戻らないため、早期に症状に気付くことが重要だ。視野に異常を感じたときは、速やかに眼科を受診するようにしたい。
手軽にコンタクト、処方なしは1割強
目のトラブルの上位は「近視」「乱視」「老視」だったが、それを裏付けるように視力や見え方に問題がある場合の「メガネ」の使用率は67.9%に上った(図5)。用途は「近視用」が68.8%、「老眼用」は19.1%、近視と老眼など用途を兼ねた「兼用メガネ」は19.1%だった(図6)。老眼用を使っている人は40代では4.9%だが、50代では32.2%と一気に跳ね上がる。兼用メガネも同様に50代で倍増しており、老眼は「50歳」が1つのターニングポイントとなるようだ。
一方、「コンタクト」の使用率は28.3%に留まった(視力や見え方に問題がない場合の0.9%を含む。図7)。
「現在、使用しているコンタクト」については、「1日使い捨てソフトコンタクト」を使用している人が48.8%と最も多く、次が「2週間頻回交換ソフトコンタクト」(29.7%)、「ハードコンタクト」(22.6%)が続いた(図8)。20代に限ると、59.3%と6割近い人が「1日使い捨てソフトコンタクト」を使用していた。
「コンタクトの処方施設」については「医師の処方は受けなかった」という人が13.5%(図9)、「コンタクトの購入場所」については「インターネット」という人が33.6%にも上った。コンタクトは正しく使用しないと目に異常を来すことがある。眼科の受診は必須だろう。
実際に、「コンタクト装着による目のトラブル」では、「異物感」(45.9%)、「乾燥感」(39.9%)、「充血」(38.2%)、「目の痛み」(27.9%)、「かすみ」(26.1%)などが続き、多くの人がコンタクト装着によってなんらかのトラブルを抱えていることがわかった(図11)。ちなみに、「乾燥感」については50.3%の女性が症状として挙げており(男性は21.6%)、男女によって大きな違いが見られた。
ただ、「コンタクトの使用法」についてはさすがに守っている人が多いようだ。「まあ守っている」が53.1%で、「とてもよく守っている」を合わせると82.4%に上った(図12)。