塾で出される宿題を全部やるのは容量オーバー
出された宿題は、やるのが当たり前。多くの親はそう思い込んでいる。でも、それは小学校の話。塾で出される宿題を全部やったら、ほとんどの子にとって容量オーバーだ。勉強のやらせすぎは子供の学ぶ意欲を奪い、正解を求めるよりも終わらせることに気持ちが向かってしまう。
そこで必要になるのが、やるべきこととやらなくていいことの取捨選択だ。授業中に問題を解いてみて、すでに分かっているものには「○」、おおよそ理解はできているが、まだ自信がないものには「△」、さっぱり分からないものには「×」をつけておく。私はこれを「○△×学習法」と呼んでいる。
家庭学習でやるべきものは「△」だ。ここをじっくり取り組むことで、「○」にできれば、それだけで得点力が上がる。すでに分かっている「○」を解くのは気持ち的にはラクだが、夏休みは毎日授業があるので割愛していい。その時間を睡眠時間に充てたほうがよっぽどいいからだ。
人生経験が浅い小学生にとっての40日間はとても長い
現時点でさっぱり分からない「×」のものに関しては、とりあえず今は手を付けない。解けない自分に自信をなくすくらいなら、やらない選択をしたほうがいい。それよりも今は、昨日より少しでも成長ができたと実感させることだ。
大人からすると、40日間なんてあっという間に過ぎてしまうという感覚だろう。だからこそ、この夏の間になんとか成績を上げたいと必死になる気持ちもわかる。だが、人生経験がまだ浅い小学生にとっての40日間というのは、とてつもなく長い。だから、先が見えないことに対して頑張り続けることはできない。
でも、「授業中の△問題が、家で完全に理解できた」など、少しでも「できた!」と実感できれば、勉強へのモチベーションを維持していくことができる。この自信の積み重ねが大事なのだ。