自分がやらなくても何とかなるという「慢心」を消すには

オーナーに望まれる資質/プロジェクトチームリーダーの条件

前者は、プロジェクトの目的である最終ゴールに到達するためには、何を、どの順番で、いつまでに、どのように、誰がやるのが適切か、そのためにはどの(量と質の)リソースが必要か、という視点で綿密な事前計画をつくって合意することにほかならない。なるべく具体的に作成するのがポイントであるが、当初からすべてを細かく計画に落とし込むのに無理があるケースでは、少なくとも全体の大まかなステップ、ステップごとの期限、ステップごとのアウトプットのほか、最初のアウトプットを創出するために当面必要な1~2カ月の細かいアクションをまず決め、その先は進捗状況に合わせて順次決めていくということでも構わない。

また、「公にする」とは、関係者全員に周知徹底することはもちろん、経営陣によるレビューの対象になるようにして、経営のコミットがとれた計画にすること、および当事者同士のみの「密室」のアクション計画にならないようにするという意味である。

(2)の「明確なアウトプット志向で行うこと」とは、例えば、ミーティングの都度目的を明確にし、アウトプットを創出するために誰が何を何時までに行うのか、そのためにはどの程度の時間とリソースが必要か、ということを明確にすると同時に、ミーティングの結果どうなったのか、および次の具体的なアクションと期限と担当者は誰か、というプロセス・マネジメントを繰り返してゆくことにほかならない。これによって、やり忘れや他業務に忙殺されてできなかったといった言いわけを回避することができる。本当に努力してもできなかったのであれば、何が原因で今度はどうすればできるのかという問題解決型の議論になりやすい。

計画自体はしっかりしていたのにプロジェクトが進まない原因の多くは、出すべきアウトプットが期限内に出ないことであり、さらにその原因の大半は自分がやらなくても何とかなるであろう、という慢心(人間の心の弱さ)に起因しているのを多くのクライアントで観察してきた。したがってこのようなプロセス・マネジメントの成果が大きいと考えている。