大事なのは短時間でも毎日やること

特にリスニングのパート3までは難しい単語はほとんど出てこない。そこで間違う原因は単語力不足ではなく、このギャップにあることが多い。では、実際にどういった学習プランを立てるといいだろうか。

「大事なのは短時間でも毎日やることです。歯を磨くように習慣化して、生活のリズムに取り込んでしまうこと。間を置かずに継続することで英語の感覚が養われていきます」

花田氏が提案するスケジュールはこうだ。仕事のある平日は、細切れ時間を利用して1日30分からせいぜい1時間半程度。月曜はパート1と2、火曜はパート5と6などと決めてもいい。週末は土曜に模試を1回分解いて答えのチェックに3時間、日曜は週の総復習で4時間を充てる。これで週に合計10時間ほどになる。1カ月で100点アップを狙うなら、最低でもこの程度の時間を確保して集中的に取り組む必要がある。

「理想的なのは早朝の有効活用。起きたてのフレッシュな頭でガーッと勉強する習慣をつけて、かなり結果を出した人もいます。もちろん夜間の学習も大切なのですが、人間の脳は寝ている間に蓄積したデータを処理して、翌朝にはその多くを忘れてしまいます。そこで、朝いちばんに前日の復習をするというサイクルが定着をはかるのに理想的です」

(左)語彙
公式の単語集。「TOEICと同じナレーターの声で単語を文章ごと読み上げた音源がついています。初級者・中級者向けの語彙を中心に扱っておりリピーティングの教材にはうってつけ」。
●『TOEIC テスト 公式問題で学ぶボキャブラリー』
Educational Testing Service著/国際ビジネスコミュニケーション協会1800円+税

(中)リーディング
「リーディングで最難関のPart 7は優先順位が最も低い。500点台であればテコ入れするのを待ったほうがいいが、800点以上の高得点を見据えて取り組みたい人に敢えて紹介するならこの一冊です」
●『TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part 7』ヒロ前田著/アルク2000円+税
(右)リスニング
「初級者・中級者がリスニングの学習を始めるならこれ。ドリル式なので独学でも使いやすい。新形式には触れていないものの、公式シリーズの中では解説も群を抜いて丁寧でおすすめです」
●『TOEIC テスト 公式プラクティス リスニング編』
Educational Testing Service著/国際ビジネスコミュニケーション協会1800円+税