増加するインバウンド(訪日外国人旅行)への対応

──増加するインバウンド(訪日外国人旅行)への対応など、今後ビジネスのかたちをどう変化させていくのでしょうか。

政府は今、インバウンドについて20年に4000万人という目標を掲げています。現在、その内訳を分析すると、約8割がアジア勢であり、また約8割が個人旅行です。つまり、これから重要になってくるのが、パーソナライズ化への対応力です。そのために訪日外国人客向けの旅行サイト「JAPANiCAN.com(ジャパニカン・ドット・コム)」を展開していますが、それだけではありません。日本は国としてまだ多くの課題を抱えています。例えば、移動型の旅に伴う大きなスーツケースの持ち運びなど、そうした課題解決こそが、我々の大きな役目だと考えています。すでに複数の大手企業とその取り組みも始めています。そうした課題解決を通して、多くのビジネスチャンスをつかむことで会社全体の競争力を高めていく。その意味では、旅行業の枠を超え、事業ドメインを「交流創造事業」と再定義することで、自ら交流を創造し、お客様の感動・共感を呼び起こす企業となることが最大の目標なのです。

外部環境の影響を受けやすい旅行業。「リスクマネジメントの観点からも、収益で海外の占める割合を増やしていきたい」と語る高橋社長は、グローバルビジネスで活躍する人材の確保にも積極的だ。
▼QUESTION
1 生年月日、出生地

1957年2月15日、徳島県
2 出身高校、出身大学学部
非公表、関西学院大学法学部
3 座右の銘、好きな言葉
着眼大局着手小局
4 座右の書
『坂の上の雲』司馬遼太郎
5 尊敬する人
──
6 私の健康法
ウオーキング
高橋広行(たかはし・ひろゆき)
JTB グループ本社 代表取締役社長
1979年日本交通公社(現・JTB)入社。高松支店長、広島支店長、マーケティング戦略部長や取締役旅行事業本部長、取締役旅行事業統括などを歴任。2012年常務取締役、JTB西日本社長に就任。14年より現職。
(構成=國貞文隆 撮影=門間新弥)
関連記事
会社が絶対手放さない、優秀人材6タイプ
「東大より上」人事部の評価が高い大学8
法隆寺とパルテノン神殿の「柱」の共通点
東大・京大生が選んだ「就活人気100社」
リアル店舗がネット通販に勝つ唯一の方法