「交通事故のリスクを避けられる」というメリット
とはいえ、車が好きで、車を自室のように大切にしている、運転が好きなど、お金以外の要素もあると思いますし、子供にチャイルドシートが必要なうちは、たしかに自家用車が便利です。経済以外の側面も無視できません。
冷静に判断するためにも、まずは自家用車にいくらお金がかかっているかを計算してみてはいかがでしょうか。購入費用については使用する期間で案分。維持費については、自動車税、自動車保険料、車検費用(1年分に案分)、ガソリン代、駐車場代を計算します。「えっ? こんなに!」と思ったら、見直しの必要あり、と考えてください。
実際、自家用車関連支出は家計の中でも負担が大きい費目であり、節約効果が得やすいといえます。今すぐでなくても、子供の送迎の必要がなくなる時点などを見越して、計画的に考えるのもいいと思います。
ただし、高齢になったら積極的にタクシーへのシフトチェンジを考えましょう。過疎地ではそうもいかない場合がありますが、タクシーを便利に使えるエリアでは、経済的な要素に加え、まずは「交通事故のリスクを避けられる」というメリットを重視したいところです。辛い出来事があると自身の体調にも精神にも支障をきたすことがありますから、お得で安心な選択をすることが望まれます。
▼まずは自家用車にいくらお金がかかっているかを計算する
社会保険労務士
ファイナンシャルプランナー、経済エッセイスト。神戸市生まれ。講演やテレビ、雑誌などを通じ、身近な経済問題をやさしく解説する語り口に定評がある。『100歳までお金に苦労しない 定年夫婦になる!』(近刊)など著書多数。