相手にどんなお返しができるか常に考える

では、突然ですが、ここで問題。もしあなたが後輩として旅行に参加したら、先輩に対して何ができるでしょうか?

答えは……、「オリジナルのしおりをつくってくる」「旅行先のお店情報を調べておく」「盛り上がりそうなゲームを持ってくる」「(男だけなら)女の子をナンパする」「車を運転する」「動画を撮影して編集する」などなど。あなたのできることはたくさんあります。

ほかの業界はどうなのかわかりませんが、僕ら芸人が旅行をする場合、旅行代金は先輩持ちなのが当たり前です。でも、だからといって、それを「先輩だからおごってくれて当然」と思ったり、あるいは必要以上に恐縮して黙ってしまったりせず、自分はどんなお返しができるのかを常に考えることができる。そういう人は間違いなくライバルより一歩抜きんでることができると思います。

組織の中で上へ行くのに必要な“判断力”

仕事の上でも同じことがいえます。あなたが会社という組織に所属していれば、少なからず会社が自分のことを守ってくれるでしょう。でも、そんな状況に甘んじることなく、「自分はこの会社で何ができるのか」を考え、自分の判断で積極的に動ける人は、“のしあがる力”を持っているといえます。

例えば、ミーティングなどでは、自分の企画を提案したり意見を言ったりしていますか?

他人の意見をなんとなく聞いて、取りあえず誰かの意見に同調しているだけの人も多いのではないでしょうか。

複数人が集まっているなかで自分の意見を発現するのは、勇気がいります。まったく賛同を得られなければ、場がシラけたり、恥ずかしい思いをしたりするかもしれません。でも、そんな中で「この企画はこうだから、こうしたほうがいいのではないか」と論理に基づいた提案や意見ができる人は、間違いなく上司から一目置かれる存在になるでしょう。

ちなみに、以前僕が仕事でプレゼンを受けたとき、驚かされたことがありました。配られた資料から、いい香りがしたんです。なんでも、紙に1滴アロマを垂らしたんだとか。内容や発言で勝負をするのも大事ですが、こういう工夫も、人より抜きんでるには必要かもしれません。