ナイキの厚底に込められたランナーへのメッセージ
なお、ズームヴェイパーフライ4%には、普及版といえるズームフライというモデルがある。耐用距離は一般的なシューズと同じぐらいで、価格は1万6200円(税込み)と手頃。入手も比較的容易だ。
「一番の違いはソール部分です。ズームフライの方が一般的に手に入りやすい素材で、カーボンプレートもカーボン100%ではなく、ナイロンが混在しています。ソールはコストが安価なものになっていますが、コンセプトは同じなので、ライディング感は近いと思いますね。そして、アッパーに関してはズームヴェイパーフライ4%よりもリッチな構造になっています」
ズームヴェイパーフライ4%で勝負したいというランナーは、まずはズームフライでトレーニングをして、生産ラインが整うであろう秋冬に、ズームヴェイパーフライ4%を購入するのがベターかもしれない。
航空宇宙産業で用いられる素材を活用した厚底シューズを履いて、フルマラソンの2時間切りに挑むランナーたち。そんな彼らと同じシューズを履いて、自らの限界にチャレンジするのも、市民ランナーにとっては誇らしいだろう。限界を超えろ、常識を打ち破れ。ナイキの厚底シューズには、そんなメッセージが込められているような気がする。