市村さんの教え
「孝」の精神と「使命」を心に秘めよ

休日に親孝行をすると、ブレない自分になる

自分の軸がない人は、休日に親孝行をしましょう。遠くにいる人は、親に感謝するだけでもいい。なぜなら、自分の軸をつくるうえで、「孝」の精神は欠かせないものだからです。

ファーストヴィレッジ代表取締役社長 市村洋文氏

仏教の教えとされる「父母恩重経」というものがあります。子が父母から受けた10の恩を説いたものです。母は腹の中の子を守護し、苦しみに堪え出産し、大量の乳を飲ませる。父母は大小便を喜んで洗い流し、子どもを見守り、安全を祈る。子の苦しみを代わってあげたいと思い、世を去れば子を守護する。そうした恩の重さを感じることは自己肯定感と自信につながります。自信があれば軸はブレない。先祖は根、親は幹、自分は枝葉です。もし根や幹がしっかりしていないなら、自分の代から花を咲かせ、太い幹になり、強い根になればいい。そのためには家族を大事にすることです。私は普段は忙しく食事も外食ばかりですが、日曜日は家族で食事を取ることにしています。

自信が持てたら、自分の軸を考えてみる。自分の軸とは、「使命」のこと。使命は「命を使う」と書きます。つまり、命がけでする仕事は何かを考え、行動するということです。

「使命」とは、must, can, willが交わるところにあります。mustは、「家族を絶対に守る」といった譲れないもの。canは、何ができるのか。willは、将来どうなりたいか。夢、目標があると人は行動します。その3つが見つかれば自分の軸が定まりますよ。

▼軸を持つには、まず「自信」から

市村洋文
ファーストヴィレッジ代表取締役社長。
野村證券入社後、前人未到の月間手数料収入6億円を達成。その後、KOBE証券の社長に就任し上場に導く。2007年に現在の会社設立。著書に『1億稼ぐ営業の強化書』。最新刊は仕事を効率化し人脈を驚異的に広げるメモの取り方を書いた『1億稼ぐ人の「超」メモ術』(ともにプレジデント社)。
 

川田 修
プルデンシャル生命保険エグゼクティブ・ライフプランナー。
リクルート時代、年間最優秀営業マン賞受賞。1997年プルデンシャル生命保険に入社し、2001年営業成績全国約2000人中1位となる。著書に、テクニックではなく人間力で営業をする方法を説いた『僕は明日もお客さまに会いに行く。』(ダイヤモンド社)などがある。
 

和田裕美
ビジネス書作家・営業コンサルタント。
日本ブリタニカ入社後、世界142カ国中2位の成績を収め、20代で女性初の支社長に。京都光華女子大学客員教授。幸運が舞い込む仕組みを解明した『和田塾 運をつくる授業~あなたもぜったい「運のいい人」になれる方法がわかった!』(廣済堂出版)など著書多数。
 
(撮影=和田佳久)
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