料理が苦手な妻に比べ、料理上手な妻はいくら節約できるか

A男さんが「料理上手な妻」を欲しているのと同じくらい、夫やパートナーが料理上手だったらと願う女性は多いだろう。

共働き妻はもちろん、専業主婦であっても、家事や育児、介護を一手に担うというのはとても大変なことだ。A男さんの妻が料理は苦手というなら、A男さん自身がトライしてみればいい。筆者の周囲にも、自分の弁当だけでなく子供の弁当(しかもちゃんとキャラ弁)も作るという男性は少数派とはいえ、ちゃんと存在している。

さて、料理が苦手な妻を持つA男さんの世帯と、料理上手な妻を持つB男さんの世帯ではどれくらい食費が違うのだろうか。また、料理上手はどれほどの節約につながるのだろうか。

▼現代人の食費はどれくらいか

それを試算する前に、一般的に食費にどれくらいの費用がかかるか見てみよう。

下表は、総務省「家計調査年報」の世帯人員別の食費(食料)の額を抜粋したものである。食費の合計額は、総世帯(世帯人員2.35人)の平均で約6.2万円。2人以上世帯(同2.99人)が約7.3万円、単身世帯(同1人)が約4万円と、家族の人数が多いほど、食費が多くなっている。

ところが、外食費を見ると、いずれの世帯も約1.1万~1.2万円で、家族の人数に左右されていないのだ。したがって、食費に占める外食費の割合で比較すると、単身世帯の場合は約28%と高く、2人以上世帯の場合は約16%と低い。

家族が増えると、食費全体はもちろん、外食についても1回あたりの金額がアップするだろうから、単身世帯に比べて、単価の安い店を選んだり、回数を減らしたりする家庭が多いということだろう。

たしかに、筆者宅も結婚当初は、夫婦2人で頻繁に外食を楽しんでいたものだが、子供ができるとほとんど外食しなくなった。乳幼児連れでは、高級なレストランに行くのも気が引けて、リーズナブルなファミリー向けのお店を利用する機会が多くなった。