その友人の気持ちもわかる。そもそも、グーグル翻訳はかなり進化したとはいえ、まだ不正確だったり、文章がこなれていなかったりする。ましてや、相手は天下のCNNである。グーグル翻訳から出てきた英文を、校正したり整えたりしてから回答すべきだというのが普通の考え方だろう。それが、往復コピペ! しかも、その英文をそのまま送る。若宮さんの行動は、「常識」を超えている。

若宮さんの行動力を、すべてのビジネスパーソンは見習うべし

驚いたことに、若宮さんの回答をもとに、CNNはニュースを更新。それがきっかけとなって、世界の開発者を集める会議に招かれたというのである。

考えてみれば、相手はネーティヴの編集者なのだから、ある程度英文が乱れていても、内容を推察して修正できる。大切なのは、時間内に本人から回答がくることで、それ以外のことは枝葉末節だともいえるだろう。

このエピソードは、インターネットや人工知能といった技術インフラが整いつつある現代に適した「行動原理」を示唆する。

若宮さんは、60歳を迎えてからパソコンを始めたという。その好奇心は素晴らしい。一方、若宮さんの行動原理には、脳のアンチエイジングといった意味合いを超えた衝撃がある。かえって若者のほうが、正しい英文で書かなければならないとか、検定試験の点数がどれくらいとか、そのようなことにこだわってしまいそうである。

英語力の不足を、行動しない言い訳としてはならない。物事の本質を見誤らなければ、英語などできなくても、いくらでも道はある。

「往復コピペでCNN!」

この若宮さんの行動力を、すべてのビジネスパーソンは見習うとよい。

技術がますます進歩する現代。本質を見抜いて迅速に行動する人こそが輝く。

(写真=読売新聞/AFLO)
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