2つ目は経験年数だ。もちろん、経験が浅くても優秀なケアマネはいるが、介護サービスは地域によって大きく事情が異なるため、その地域でどれくらいの経験年数を積んでいるかは重要だ。情報豊富で、わかりやすい説明をしてくれるケアマネなら、安心して親を任せられる。

看護師など医療分野に詳しいケアマネは頼りになる

3つ目は、所属する事業者のサービスを無理に勧めないこと。ケアマネは本来中立な立場でなくてはならないが、なかには営業マンのように所属する事業者のサービスをゴリ押しするケアマネも。そういった態度が見受けられたら、他を検討しよう。

4つ目は、出身資格だ。ケアマネジャー試験の受験資格は、保健、医療、福祉の専門業務、あるいは介護施設などで相談援助や介護業務に5年以上従事した人となっている。たとえば親ががんなどの大病を患っているなら、看護師など医療分野に詳しいケアマネのほうが何かと頼りになるはずだ。

そして最後は、人柄である。介護は日常生活やプライベートな部分にまで立ち入るものだ。合う・合わないがあるので、本人や家族との相性も見逃せない。

総合的に判断したつもりでも、うまくいかない場合はある。そんなときは、あまり我慢せずに変更を申し出るといいだろう。ケアマネはいつでも無料で変更できる。本人に言いづらければ、事業者に言えばいいし、別の事業者にケアマネの変更の相談をしてもいい。地域包括支援センターも相談に乗ってくれる。変更の際は、それによって介護の空白期間ができないようにだけ注意したい。

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