「政治は力」という事実を見据えよ

それにしても安倍1強はますます強まる。それに対して野党は、民進党が衆院選の公示直前に事実上、解党したように分裂していく可能性が高い。

小池代表の希望の党も、いつ解体するのか時間の問題だろう。

政治は力である。今回の衆院選で自民党が大勝利したのは、野党に「力」がなかったからだ。安倍1強を倒すには、ひとつにまとまる必要があった。だが、野党同志が争うことで、十分な力にはならなかった。今回の選挙はその典型例である。

「3本の矢」という故事があるように、折れない力を発揮するには、ひとつにまとまらなければいけない。いまは安倍1強の状況で、バランスが悪い。

力のある与党がいるならば、野党もそれに対抗できる力をもたなければいけない。「2大政党制」とは、そうした考え方で国民のための政治を実現させようという仕組みである。

しかしいまの日本では、その2大政党制が成り立たないのである。とても残念である。

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