「都議会のドン」と「おい、小池!」

東京都連の惨状は、小池の天敵といわれた都議会のドン、内田茂氏の不在が理由ではないだろうか。実は最近、内田氏と初めて会ったのだが、行政と議会の調整役に徹していた本物のドンの実力にあらためて感銘を受けた。都議は引退しても、政治力は健在である。東京都のためにもうひと肌脱いでもらいたいと伝えた。彼が乗り出してくれれば、新党と戦う体制も固めることができるはずだ。

本物のドンは「私がドン」だなどと自己申告することはない。内田氏の場合も、行政側の都庁職員も、都議会の議員たちも「彼こそがドン」だと認めたから、ドンとして君臨し、あらゆる場面で調整力を発揮できたのだ。他の人が必死で仕事をしている最中に「ぜんぶリセットします」などと、やられたらたまったものではない。その昔、指名手配犯のポスターに書いてあったキャッチフレーズを、希望の党代表であり、いま、原稿を書いている段階では東京都知事の小池百合子にそのまま贈りたい。

「おい、小池!」

(文中一部敬称略)

(写真=時事通信フォト)
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