内容の善し悪しと露出の多い少ない

小池百合子東京都知事が、新党「希望の党」の立ち上げと同党の代表就任を表明した9月25日。この日以降、新聞の一面は常に小池、ワイドショーは朝から晩まで小池の話題一色だ。新聞もテレビも小池に対して賛否両論、もしくは批判的な内容も多く見受けられるが、小池陣営の狙いはメディアに大きく取り上げられることにある。

つまり、新聞でもテレビ番組でも小池一色の報道にすることが目的で、小池は内容についてはまったく気にしていないはずだ。これは、国民世論の一時的な支持率が、「内容についての賛否」ではなく、いかにメディアに露出しているかに大きな影響を受けるためである。

小池のウソは、確信犯だ。

例えば、小池は、東京都知事選挙で、「東京をアニメランドにする」「通勤電車を2階建てにして満員電車をゼロにする」と都民に約束していたが、その約束はまったく履行される気配がない。この行動を合理的に説明しようとすれば、その場でメディアに取り上げられさえすればいいと思っているからだとしか考えられないのだ。

10月22日の投票日までなら、いくらウソをついてもバレることはないのだから、小池にとってこの短期決戦は徹底的に有利といえるだろう。逆に、小池にピンチが訪れるとすれば、北朝鮮がミサイルを撃つなどの場合の不測の事態だ。メディアは小池ではなく北朝鮮一色になるので、小池への浮わついた支持は激減する。

それにしても、小池の都政運営はどうなのだろうか。知事就任からまだ1年と少し。知事として何もできていない。豊洲市場問題などは、大騒ぎした揚げ句に、舛添要一前知事時代の計画に逆戻りした。市場問題とは、小池が騒ぎ立てたことで丸1年分、計画が遅れただけではなかったのか。

オリンピックの問題も同様で、このままでは工事が間に合わないと関係者は口を揃えて言う。築地再整備も、私が何度も言ったように、築地の地下は「ヤバイもの」がたくさん埋まっていて、公明党の都議からも「(再整備がスタートするのに)10年はかかる」と指摘される始末だ。

小池が自らの実績として主張する待機児童問題にしても、他の道府県に比べれば努力が足りていない。児童1人を1カ月預かるコストは約20万円だといわれているが、東京都では約40万円(板橋区・0歳児)かかっている。コスト削減に手をつけず、カネに任せて解決することぐらい誰にでもできる。

小池都政に限らず、国会も今年は本当にひどい一年だった。なにしろ衆参両院ともに野党の質問テーマは1月から3月までは森友学園、3月から6月までは加計学園だけで、国民や政策について論じられることがほとんどなかった。私の危機管理の感覚からすれば加計学園の許認可はいったん白紙に戻すべきだとは思っていたが、いずれにしろ森友も加計も朝日新聞と野党による印象操作の域を出ていない。つまり具体的な証拠もなく「なんか怪しい」という気分だけがひとり歩きしている。

当初より、自民党に対し小池都政との徹底的な闘争をせよと主張していた飯島氏。「小池知事の考えていることが手に取るようにわかる」と、今後の政局を睨んだ神経戦が続く。(写真=時事通信フォト)