おすすめは「ダークチョコレート」

では、おやつにするなら何がいいかというと、乳製品が入っていないダークチョコレート。ポリフェノールの一種として話題になっているフラバノールが、チョコレートの主原料となるカカオ豆には豊富に含まれているからです。

ただし、フラバノールの含有量はカカオ豆の品種、収穫後の処理、加工技術に依存するため、製品によって含まれる比率がかなり異なります。またフラバノールは苦いため、西洋人の口に合わないからということで、風味が調整されたチョコレートが多く流通しているわけです。ミルクチョコレートでは含有量がかなり低いか、含まれていません。

もし、フラバノールをちゃんと含んだダークチョコレートなら、高血圧の改善、心血管疾患リスクの低減、認知能力の改善などが期待できます。

注意すべきは、カカオ製品をたくさん摂取すると、飽和脂肪酸や糖分により、カロリーの摂りすぎになること。カカオのプラス効果を打ち消すほどの体重増加や血糖上昇を招いてしまいます。

 
大西睦子
内科医師・医学博士。東京女子医科大卒業。国立がんセンター、東京大学を経て、2007年から13年まで、米国ハーバード大学リサーチフェローとして、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。著書に『健康でいたければ「それ」は食べるな』『カロリーゼロにだまされるな』など。
(構成=小澤啓司)
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