認知度アップが課題
田中氏は、今後の課題として、さらなる知名度アップを目指していくと語る。実際、発売当初はあまり動きがなく、2015年10月より、テレビCMを打ったことで、売上げは一気に伸びたという。今後は、テレビCM以外でリーチできる層にどのようにアピールしていくかが問われるだろう。
また、冷凍食品の購入場所はほとんどがスーパーマーケットなので、実際に商品を食べる人の目に付きづらい点も課題と言えそうだ。コンビニなどに置ければ、メインターゲットであるガッツリ食べたい男性の目にも届くだろうが、コンビニの冷凍食品コーナーはほとんどがPB商品で占められている。
味の素冷凍食品では第2弾として、2016年秋に「豚の肉汁にXO醤と葱脂が香る ザ★シュウマイ(以下、ザ★シュウマイ)」を発売した。これも食卓の中央に、メインのおかずとして置ける、ボリューミーなシュウマイだ。
冷凍チャーハンが人気を集めるのは、家庭のチャーハンに不満を持つ人が多いからではないかと田中氏は分析している。つまりそれだけ美味しい冷凍チャーハンが求められているということだ。実際、ザ★チャーハンを発売したあとも、他の冷凍チャーハンの売り上げが落ちることはなく、冷凍チャーハン全体の売り上げが伸びているという。ガッツリ食べたい男性向けの冷食市場は、まだまだ拡大の余地がありそうだ。