では、民泊で必ず儲けるにはどうすればいいでしょうか。
民泊には、自分が居住する家の一室を貸し出す「ホスト居住型」と、所有する空き家などを宿泊所とする「ホスト非居住型(投資型)」の2種類があります。民泊というと瞬間的に、前者をイメージする人が多いと思いますが、実際には後者のホスト非居住型が8割で、この比率は海外でもほぼ同様です。
ホスト居住型の場合は、ホストとゲストがバス・トイレを共有するため衛生管理が難しく、旅館業法に抵触する恐れが出てくるので、やはりやりやすいのはホスト非居住型のほうです。今のところ制度面でもホスト非居住型を後押しする仕組みになっていて、国家戦略特区のなかで民泊条例を定めている東京都大田区では、ホスト居住型の民泊を認めていません。
私がAirbnbホストの希望者向けに開いているセミナーでも、参加者の7割ほどは、新たに物件を購入して民泊を始め、管理業務については専門の業者に任せてホスト非居住型の営業を目指すと答えています。つまり純粋な投資目的ということです(図2)。
ちなみに、自前の物件を貸し出し、自分で管理を行いたいという人は2割、所有アパートや自分の家の空き室対策として民泊を考えているという人は全体の1割程度しかいません。
投資目的で新たに物件を購入する際には、次のような注意が必要です。
まずは、民泊を行う場所選び。いくら訪日外国人が増えているといっても、立地が彼らのニーズに合わなければ、成功は望み薄です。一般的には、空港からのリムジンバスの乗り場が近い、ターミナル駅から10分以内といった物件は、外国人客に人気があります。また、これから物件を選ぶなら、Airbnbのサイトを見て、そこにリスティングされている、物件の稼働率が高いエリアを選ぶと間違いがありません。
また、よく勘違いする人がいるのですが、アパート経営と民泊とは違います。回転率がいい物件でないと収益性が保てません。長期滞在よりも短期滞在のゲストを数多く入れたほうが、確実に収益性は高くなります。