子を賢くする新・三種の神器は「折り紙」「時刻表」……
おまけとして、これら三種の神器にさらに付け加えるならば、こういうものがある。
「囲碁」「将棋」「折り紙」「時刻表」「ジグゾーパズル」。
こちらは聞き取り調査をしていると、どうも頭の中で「展開図」を描けて行く能力が磨かれるようなのだ。
先を予想するというのか、想像力が発達するというのか、長じたときに「計画・実行・評価、改善」といういわゆる「PDCAサイクル」で自然に動けるという武器になるようだった。
このように「知的好奇心」を家庭で伸ばしてもらえたお子さんたちはこう証言した。
「やらされ感がなかったので、逆にそれは自分でやり遂げたという満足感になった」と。
私が調査した限りでは、この三種の神器を持っていたご家庭は「撒き餌」が上手で、釣果を急いだりはしていない。魚が餌に食い付くがごとくわが子が何かに夢中になっていたら、それを決して邪魔せず、見守っているのだ。
これをお読みの方の中には泥遊びに夢中なお子さん、ダンゴ虫採取に余念のないお子さんをお持ちの方も数多くおられるだろう。
これからはシーズンなので「全身落ち葉」やら「どんぐり収集」に熱中するお子さんが続出するだろう。しかし、止めてはいけない。
賢い子を作るキーワードを言っておこう。
「好きなことを好きなだけ」
ただ、これだけである。
我が子が何かに対し、時が経つのも忘れて集中するということがあったなら、それが本当に楽しくて「俺さま、スゲー! 楽しい!」と思ってやっていることなのか、何かから逃れるために「現実逃避」として中毒症状が出ているかを見極めることは大切だ。
もし前者であるならば、親はそれを止めてはいけない。
私の研究発表をまとめてみる。
「我が子に雲の上に登るほどの集中力を付けさせることが、頭脳明晰なDNA雲上人と互角に渡っていける唯一の道である」