親の学歴が高くなくても子が賢くなる家庭を観察すると、3つの共通点がある。それは、リビング内に百科事典、ホワイトボード、そして作家・重松清の著作があることだ――。
親が東大出身でなくても賢い子が育つ家の共通点
最初に身も蓋もない話をさせていただく。大変、恐縮である。
私は長年、中高一貫校の取材をさせて頂いているので、校長先生方にお話を伺うことも多い。ありがたいことに、そのお付き合いの中で「本音」を聞かせて頂ける機会に巡り合うこともある。
例えば、複数の校長先生がおっしゃった言葉があるので、ご紹介する。
「結局ね、りんこさん、東大に行くような子は元々のDNAが違う。親族に東大出身者がいない家系からは無理!」(本当に身も蓋もなく恐縮である)。
「親族に東大出身がいないけど、ウチの子は東大ですけど?」と言われる方もおられるとは思うが、これは例えば戦争などの影響で学校に行きたくても行けなかったとかで「東大合格証書」はないかもしれないが、それに匹敵する頭脳を持ち合わせているご先祖さまが何処かにおられるという風に推測されるのだそうだ(あくまで一部の校長先生方の証言)。
「じゃ、無理だわ!」とわが子へのすべての教育を諦めるのはまだ早い。
私はこの<DNA説>に対抗すべく、「窮鼠猫を噛む」的発見はないものだろうかと、数年前から偏差値が高いとか優秀大学に進んだというよりも(結果としてリンクするが)、「学ぶことが好き」という子の家庭環境について調べている。
こういうご家庭に聞き取り調査をしていくと、そこには「三種の神器」が存在する。今夏発売の拙書『わが子を合格させる父親道(ダイヤモンド社)』にも載せたが、ここでさらに詳しくつづってみたい。