シーン別「催促・交渉」の例文

ケース1:相談の時間を稼ぐ

○○の件については、
部長の○○の承認が必要です。
週明けまで時間をいただけないでしょうか。


POINT●上司やほかの担当者に相談する必要がある案件は、ただ回答を先延ばしするのではなく、回答に時間がかかることを相手に了承してもらう必要がある。

ケース2:相手のミスを上手に正す

先月分の請求書には消費税が含まれていません。
お手数をおかけして恐縮ですが、
課税についてご確認いただければ幸いです。


POINT●手続きのミスは、こちらから直接指摘するのではなく、相手に気付いてもらう形にする。その際、「確認」という言葉を使うと角が立たない。

ケース3:誤解を修正する

私の説明が不十分で、ご迷惑をおかけしました。
たいへん失礼いたしました。
ここで、あらためてご説明申し上げます。


POINT●「相手が誤解しているな」と察したら、まずは「自分の言葉が足りなかった」とする。相手の理解不足を責めてしまうと、やりとりが泥沼化する恐れも。

ケース4:反論・異論を伝える

○○シリーズのイメージカラーとして
赤を強く押し出すことには賛成です。
ただ、当社規定の配色パターンでは~


POINT●たとえ会社の決まり事を伝える場合でも、相手の意見を受け入れるところから始めたい。最後に「ご検討いただけますと幸いです」も忘れずに。

ケース5:窮状を訴え催促する

重ねてお願いを差し上げてきましたが、
先週からまったくご連絡をいただけず、
当社としては大変困惑しております。


POINT●こちらが困っている様子を伝えながらも、強い催促の意思を示す書き方。具体的に、どれだけの迷惑や損失を被っているかを記すとより効果がある。

ケース6:強い抗議の姿勢を示す

誠意あるご回答をお待ちしております。
早急にご対応いただけない場合は
しかるべき措置をとらせていただきます。


POINT●再三にわたる催促にも応じない相手には、強い抗議の姿勢を示す必要がある。取引を停止する、法的な手続きをするなどの措置も検討しなければならない。

平野友朗
1974年生まれ。筑波大学人間学類卒業。広告代理店勤務を経て、2004年にアイ・コミュニケーションを設立。13年には一般社団法人日本ビジネスメール協会を立ち上げ、ビジネスメールスキルの標準化に取り組む。『モノの書き方サクッとノート』(永岡書店)など著書多数。

 

(構成、文例作成=プレジデント編集部)
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