収益が高くなる市場をどう見つけるか

【2】自社の強みを発揮でき、収益が高くなる市場を見つける

現在の市場を把握して課題が見つかれば、自社の強みを発揮し収益が高くなる新たな市場がないかを探ってみる。その際は以下の4点を踏まえて検討する。

(1)日本国内で製造する価値があり、価格競争に陥らずに済む市場かどうか。
(2)多くの企業が参入してくる成長市場ではなく、競争が少なく、市場に変化が少ない成熟市場はないか。
(3)中量・少量生産で付加価値がアピールでき、製品単価を高くできる市場はないか。
(4)長期にわたり市場に技術革新がなく、顧客視点に欠ける製品が多い市場はないか。

【3】市場で顧客が潜在的に抱えている悩みやコスト高になっている要因を解決する方法はないかを探る

狙いを定めた市場で優位性を発揮するために、既存製品の改良改善ではなく、価格が高くても顧客が購入したり買い換えたりしてくれる条件や機能を検討し、自社のビジネスとモノづくり・サービス開発に取り組む。

酒井光雄(さかい・みつお)
1953年生まれ。学習院大学法学部卒業。日本経済新聞社が実施した「経営コンサルタント調査」で、「企業に最も評価されるコンサルタント会社ベスト20」に選ばれたマーケティングのコンサルタント会社、ブレインゲイト代表取締役。著書に『価値づくり進化経営』(日本経営合理化協会)、『全史×成功事例で読む「マーケティング」大全』『成功事例に学ぶ マーケティング戦略の教科書』(共にかんき出版)、『コトラーを読む』『商品よりもニュースを売れ! 情報連鎖を生み出すマーケティング』(共に日本経済新聞出版社)、『中小企業が強いブランド力を持つ経営』『価格の決定権を持つ経営』(共に日本経営合理化協会)、『図解&事例で学ぶマーケティングの教科書(マイナビ 監修)』など多数ある。日経BP社日経BP Marketing Awards(旧名称 日経BP広告賞)の審査委員を務める。
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