現物不動産は、1億円の10%なら1000万円。それを元に借り入れを起こして投資型マンションなどを購入すれば、相続税対策として利用できたり、損失を出して他の利益を減じる節税効果も期待できます。
ヘッジファンドは、マーケットの上げ下げに必ずしもこだわらないのが特徴。その代表的な手法である「ロング・ショート」は、割安な株を買うと同時に割高な株を信用取引などで売る手法で、相場が上がっても下がっても小刻みに収益を狙います。
オルタナティブ投資は、たとえば最低購入金額が500万円等々、高く設定されていることが多く、資金に余裕のある層ならではのものです。
最後に、大切なのは最初に定めたポートフォリオの比率を厳守すること。そのため、個人であっても年1回の「決算」が必要です。確定申告期や賞与期などで自分なりの決算期を決め、損得を精算しましょう。
攻めの投資が好調だからといって、そのまま続ければ、攻めの比率が増えすぎて、当初決めたバランスが崩れてしまいます。攻めで増やした分は、減らした中間・守りの積み増しに回す。こうしてポートフォリオのバランスを常に一定に保つことを心がけてください。相場に没入せず、冷静な状態で決めた最初の比率が一番的確であることを忘れずに。
ファイナンシャルプランナー。1967年生まれ。外資系電機メーカーを経て96年FP。個人向けコンサルティングなど。著書に『「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本』ほか。
1982年、神奈川県生まれ。一橋大学卒業。野村証券でプライベートバンク部門、金融資産10億円以上の顧客のコンサルティング担当等を経て退社。金融ポータルメディア“ZUU Online”運営。