良くも悪くも政治の年
「15年は良くも悪くも『政治の年』でした」と小宮氏。ベスト政治家3位、ワースト政治家2位、パーソン・オブ・ジ・イヤー2位とすべてに安倍晋三氏がランクインしていることからも、人々の関心の高さが窺える。
「印象に残った出来事の1位は安全保障関連で、5位のマイナンバー、6位のTPP、7位のギリシャショック、中国株暴落も大きな枠組みとしては政治の話。『政治の年』というのは私自身の感想でもあります。安倍さんがベストにもワーストにも高い順位で入っているのは、彼の政策に賛否があることの表れでしょう。特に私たち日本人は、平和に慣れすぎているところがあります。でも、パリで起きたテロが日本で起きないとも限らない。15年は中国との関係も緊迫化してしまった。そして、TPPは今後必ず、日本経済に良い影響と悪い影響の両面を与えていきます。16年も継続して政治には関心を持ったほうがいいでしょう」(小宮氏)
その他の「15年の顔」として注目したいのは「2億人を感染症から救った」と言われる特効薬の発見でノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智氏だ。ここ数年は「ノーベル賞ラッシュ」と言ってもいいほど日本人の受賞が続いている。16年はどんな研究が実を結ぶのか、今から楽しみだ。