【Q】報・連・相の徹底。部下にとって5分でも、10人の話を聞く私には50分。
1対1で報・連・相をやろうとすれば、当然時間がかかります。会議と同様、仕事のゴールまでのイメージを全員で時間をとり、「仕事段取り」と「仕事の見える化」を行っておけば「これ、どうなった?」だけでいい。1分もかかりません。
報告とは相手に決断させるためにする行為であり、相談は議論をすることです。コミュニケーションを情報の伝達・共有としか考えていない人が多いのですが、これでは一方通行。決断をするための議論こそがその本質なのです。これを意識するだけでもコミュニケーションのあり方が変わるはずです。
また、上司は仕事の問題の報告を叱ってはいけません。上手くいっていないこと、すなわち問題の報告こそ「よく言ってくれた!」という姿勢が早期の問題解決につながるのです。
【Q】自分の手に負えなくなるまで、仕事を抱え込む部下に困っています。
処理能力が低い、気が弱くて断れないなど、いろんなケースがありますが、以前、コンサルティングした企業で、ある若手が責任感の強さゆえ、仕事を抱え込んでしまったことがありました。最終的には、先輩やベテラン社員に仕事は振り分けられ、納期は間に合ったものの、手伝った社員たちの本来の業務は滞りました。
これは個人の問題だけでなく、組織全体で考えてもマイナスです。大切なのは仕事のやり方に「善いこと」と「悪いこと」というマネジメントの基準を設けることです。
すなわち、仕事を抱え込むことは「悪いこと」だという基準を組織として持つことです。また、抱え込ませない対策としては、「仕事の見える化」をするとよいでしょう。