(2)支払いのスタイルもキーマンに合わせ、もたつき厳禁。
会計は「当然ながら場で一番えらい人に決定権がある。得意先との飲み会なら先方の上長。社内だと年次に応じて支払いに傾斜をつけることが多い」(中川氏)
会計直前になってもたつかないよう、特に社外の場合の落としどころは事前に幹事同士のやりとりで決めておくべし。
(3)二次会以降も想定しておく。
どんな規模であれ、一次会で完全に撤収される宴会などほとんどない。「1軒目の店のテイストを考慮に入れて、二次会以降の候補の店は当然リストアップしておく」(全員)。店の予約時間が過ぎてもダラダラするのは、いうまでもなくご法度だが、次にスムーズに移動できるよう段取っておくのも当然。1軒目の食事の量なども考慮しながら、二次会三次会の店選びを進めたい。もし参加者から行きつけの提案があっても、手持ちのカードは多いほうがいい。
では最後に、宴会の幹事に求められる段取り能力とは何だろうか。
「宴会の幹事は、グループワークにおけるファシリテーターと非常によく似ている」(児玉氏)
酒というツールの有無こそ違えど、限られた時間のなかで円滑にコミュニケーションを促進する役割はどちらも同じ。宴会の幹事がしっかり務められるようになれば、仕事のスキルもステップアップすることだろう。