配当金30倍!ゲームビジネスの爆発力
3位にランクインしたのは、シューズ販売ABCマートの三木正浩元会長である。14年度の1株配当金が100円と、13年度の55円からほぼ倍増になったことで50億円台に乗った。前年度比では減額ながら50億円台をキープした松井証券の松井道夫社長が4位。5位は事務機・携帯端末販売の光通信の重田康光会長で、配当金は41億円強である。光通信は米国大手企業と同様に、年4回の配当である。
自社株配当金ランキングで驚くのは、スマホ向けゲーム「モンスターストライク」をヒットさせた、ミクシィの笠原健治会長だろう。同社が14年度に全株主に対して支払った配当総額は66億500万円。これは13年度の2億2500万円のおよそ30倍である。そのため、発行株式の5割弱を所有する笠原会長の配当金も急上昇。日本電産の永守重信社長(25億8006万円)やトヨタ自動車の豊田章一郎名誉会長(22億2880万円)などを上回る30億円台に到達した。浮沈は激しいものの、ゲームビジネスの爆発力をまざまざと見せつけた、といっていいだろう。
自社株配当金が20億円台は、情報サービスの大塚商会の大塚祐司社長、楽天の三木谷浩史会長兼社長、衣料品販売のしまむらの島村裕之監査役である。
10億円台は、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの前澤友作代表取締役やドラッグストアのサンドラッグの多田直樹取締役、駐車場運営のパーク24の西川光一社長、家具販売のニトリホールディングス(HD)の似鳥昭雄社長、カラオケルームなどを手がける第一興商の保志忠郊専務などである。
紳士服販売のAOKIHDやスポーツ用品販売のアルペン、システムインテグレーションのオービック、スマホゲームのグリー、人材派遣の夢真HDの経営トップ、それに教育や介護ビジネスのベネッセHDの福武英名取締役、セブン&アイHDの伊藤雅俊名誉会長も10億円台である。