【中原】Bさんの上司はいかがですか?

【Bさん】50代の女性の上司なんですが、最初の頃は「このクソババア」と思いながら仕事してました(笑)。忙しい方なので仕方ないのですが、まずつかまらない。やっとつかまえて「こんなトラブルがあり、こう対処します」と説明すると、「なんで? なんで? なんで?」と「なんで? なんで? 攻撃」の猛アタックです。入社1カ月目の私に「なんで?」と聞かれても、なにもわからなくて、つらかったです。悔しくて泣いちゃったこともあります。

【中原】上司の前で?

【Bさん】そうです。先輩から「こう書けばいいよ」と言われて書いたのに、「なんで?」と聞かれて説明できず、どんどん自信がなくなってしまって。ふがいない自分が悔しくてぽろっと。でも、今思うとその上司も、部下十数人を抱えて忙しい中、育てようという意図があってわざわざやってくださっていたのかな、と感謝してます。

【Dさん】私も上司の前で泣いたことがあります。あとキレたこともあります。

【中原】泣かれると、上司としては相当狼狽してしまうものなのですが、なんで泣いちゃったんですか?

【Dさん】やはりわからなすぎて、悔しくてですね。あと、「はい、いいえで答えろ」とか、「ワンワードで言え」とか言われて。今は大丈夫ですが、右も左もわからないときは、「それがわからないから相談してるのに!」と。

【中原】僕も研究室などで「なんで? なんで?」とか「ワンワードで言え」とか言っていますね。でもね、ワンワードで言えないことや「なんで? 攻撃」に耐えられないことは、実践することもできません。だから、僕らは聞くんです。

【Bさん】こちらは上司が何を求めているのか、何がポイントなのかわからないから1から10まで話そうとしてしまうんですよ。でも、上司はポイントだけを知りたいんですよね。

【Dさん】それで「ワンワードで言え」とおっしゃるんでしょうけど、そもそもどのワンワードを言ったらいいかがわからないんですよ!

【中原】すみません、たしかにキツイよねぇ……(笑)。