脳科学は日々、発展している。しかし、脳と時間の関係は、いまだにはっきりしていない。東京医科歯科大学脳統合機能研究センターの泰羅雅登先生は言う。

「脳の中で時間がどうとらえられているか、まだよくわかっていません。数秒レベルなら、時間が感覚としてセットされているという説もあります。5秒数えてストップウオッチを押してもらうと、それほど誤差なく押せますからね。ただ、数十分とか1時間単位になると、脳は時間をとらえきれなくなります。集中すると時間が早く過ぎる気がしますが、おそらくこれは脳が絶対的に時間をカウントできていないからです」

脳と時間の関係は、いまだベールに包まれている。ただ、私たちの行動や心理と脳の関係については、それなりに解明が進んでいる。たとえば仕事があるのに誘惑に負けて、ほかのことをしてみたり、嫌な気分を引きずって仕事に集中できない状態も、最新の脳科学で説明できる。脳と時間の関係が直接わからなくても、グズ、ノロマは脳科学の観点で分析できるのだ。