パソコンを前にグズグズ、ダラダラ。ついつい寝坊、深酒……。そんなグズの思考回路を、脳科学者が解明。積年の悪弊を取り除くヒントは、自分の頭の中にあった!
人間関係のトラブルを引きずって、なかなか仕事に集中できない人は、脳が“男性脳”かもしれない。中野信子先生は、男女による脳の違いを次のように説明する。
「男性の脳と女性の脳は構造的に違います。たとえば言語のコミュニケーションに関係する上側頭回は、女性のほうが大きいという傾向があります。上側頭回が発達していると、人とコミュニケーションを取ることで満足を得られます。つまり女性は、意味のないことでもおしゃべりしていることが癒やしになるのです。一方、男性は感情を引きずりやすく、むしろ孤独になることで癒やしを得ます。仕事をしていると1人の時間をなかなかつくれないので、気持ちの切り替えも難しいでしょうね」
男性の場合、仕事で嫌なことがあったときに家族と一緒に過ごすというのも逆効果になるおそれがある。
「家族とのコミュニケーションでは癒やされずに浮気に走る男性もいますが、浮気相手とのコミュニケーションもいずれ負担になります。それならその場限りのお店で楽しんだほうがいいし、キャバクラよりは1人になれる店でくつろいだほうがいい。そのほうが嫌な気分を引きずりにくいと思います」
この話、女性も無関係ではない。中野先生によると、女性でも男性脳の人はいるという。
「男性も女性も、母親の胎内にいるときは女性の体が原型。男性は母胎で男性ホルモンであるアンドロゲンを浴びて、男性に分化していきます。このときに適切にアンドロゲンを浴びないと、男性の体なのに脳は女性のままだったり、逆に女性の体なのに、母のストレスレベルが高いためにアンドロゲンを多く浴びて、脳が男性化するケースがあります。女性でもおしゃべりより1人の時間が好きという人は、脳が男性化しているかもしれません」