【タイプ1】謝っているのに「エラそう」

謝っているのに、妙にエラそうな態度をとる人がいる。例えば、不祥事を起こした企業や教育委員会の記者会見を思い出してほしい。責任者は「誠に申し訳ありません」と深々と頭を下げるが、次の瞬間にはデカい態度に戻る。「頭が高い」人たちだ。

このタイプは、頭を下げると敗北感を味わうのか、変なプライド(変プラ)が邪魔をして、謝罪に大切な「素直さ」が見られない。本物のプライド(本プラ)があれば、相手に迷惑をかけた事実を素直に受け入れてきちんと謝罪できるはずなのだが。

心から謝罪する気がない人は、「なんで俺が謝るんだ」「本当は仕事がデキる人間なんだぞ」と反発心が先走ってしまう。要は、謝るのが悔しいのだ。その言い方や態度が相手を不快にさせていることにはまるで気がつかない。

弁解が多いのも、このタイプの特徴。失敗の原因をきちんと説明することは重要だが、それが弁解になると逆効果。教育委員会の記者会見なら、子どもや親に損害を与えた原因を説明すべきで、自分たちに落ち度がないと必死に弁解するなどもってのほかだ。

「すみません」と頭を下げながら、その裏で舌を出すタイプもこれに近い。

ミスを犯した部下が、小馬鹿にした態度で上司に詫びるのはその典型。腹の中で上司を評価していないことが見え見えで、「こいつはろくに仕事ができないけど、上司だからとりあえず謝っておくか」と頭を下げている。謝罪に誠意があるかないかは相手もわかる。自信がない上司だとその不快感を溜め込んでしまい、何かのきっかけで怒りを爆発させてしまう。

経営者をめざすような本当に高い目標がある人間は、そんな態度はとらない。基本的に謙虚で、どんな上司からもよい点を吸収しようとする。中途半端に仕事ができて、そのことをアピールしたい人間に限ってエラそうに謝り、相手の気持ちを逆なでするのだ。