ということは、女性は「なんでもいい」と言いつつ、実はなんでもいいとはこれっぽっちも思っていない。“一番いいもの”がいいのだ。だからプレゼントも「なんでもいい」と言うが、結局ある程度高価なものや、好みに合ったものをあげないと怒る。だから食事に行く店を選ぶときは、仮に「なんでもいい」と言われても、決して勝手に決断を下してはいけない。複数の店を比較検討して、「君のために時間と手間をかけたよ」というところを見せることだ。そして女性が迷っている間は根気よく待つのが正解。「早くしろよ」などと言えば喧嘩になるだけだ。

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女の言葉にはすべて「裏」がある?

だがそれではあまりにも辛い、という男性のためにとっておきのテクニックがある。それは逆に選択肢を増やすこと。女性がAかBか迷っていたら、「AもBもいいね。でもこれもいいんじゃない」と新たにCという提案をするのだ。すると女性は「こんなにたくさんの選択肢の中から比較検討できたのだから、この選択は間違いない」と思い、深く満足する。

よく女性は服を選ぶとき、「これとこれ、どっちがいい?」などと意見を求めるが、あれも決して服に関する意見を求めているわけではない。「私が気に入ってるほうを当ててみて」「あなたはどれだけ私のことを理解してる?」という抜き打ちテストなのである。従って「わからない」「どっちでも大差ない」などと答えるのは0点。

こんなときも使えるのが、もう1つ選択肢を追加するという作戦だ。例えば近くのマネキンが着ている服を指して、「あれも似合うんじゃない?」と言ってみる。本当に似合っているかなんてことは気にしなくていい。とにかくそれで女性は喜ぶのだから。

女性の優柔不断が始まったら、逆に選択肢を追加して、あとはじっと待つ。これが最も賢い方法なのである。

作家、医師
米山公啓
(よねやま・きみひろ)
1952年、山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大学教授を98年に退職した後、本格的な著作活動を開始。著書に『脳が若返る30の方法』『もの忘れを90%防ぐ法』など多数。
(構成=長山清子)
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