4. 躊躇なく捨てる
名刺の束も重要度でリストラせよ
植田さんは、物をなかなか捨てられない人には時間の使い方もうまくない人が多いと話す。
「机の上がいつもゴチャゴチャしている人は、自分の考えに固執しがちです。頭の中が整理されず、重要な情報が何かをよくわかっていない。身の回りも頭の中も、いま必要なものだけに絞っておくことが大事です」
なかなか整理できない物の典型が名刺だろう。いつかやろうと思いながら、名刺の束が積みあがっていく。理央さんは、もらったらすぐに“仕分け”するという。
「これから一緒にビジネスができるかという基準で、3つのレベルに仕分けします。今後ビジネスをする可能性が低い人の名刺を除き、後日、アルバイトの子にエクセルデータに落とし込んでもらう。整理・仕分けはすぐやるのがコツです」
理央さんのノウハウは名刺管理だけでなく、プリントアウトした書類の整理にも応用できそうだ。
5. 「丸投げ」する
内容・目標・期限の指示を忘れずに
人を頼ることができず、すべて自分で抱え込んでパンクしてしまう人がいる。しかし、理央さんは、「うまく人に丸投げするべき」だという。
「ただし、丸投げにも『いい丸投げ』と『悪い丸投げ』があります」
何の説明もせずに部下へ放り投げ、指示も朝令暮改。これが悪い丸投げだ。いい丸投げには、「いつまでに、何を、何のために」という3つの要素が入っている。
たとえば、「この企画のアイデア出しを来年のキャンペーンの素案にしたいから、来週末までに一度出してくれる?」といった具合に、内容と目標と期限がきちんと入った指示をするのだ。
「合わせて大事なのが、絶妙なタイミングで念押しをすること。部下の仕事の工程を把握し、修正がきかなくなる前のタイミングで進捗状況と内容を確認しましょう」
工程が多岐にわたる複雑な仕事であれば、部下にスケジュールをつくらせ、共有しておけば安心だ。各工程の終了予定の数日前に、「いまどんな感じ?」と声をかけよう。