観点1  習慣引力の法則

人間の脳はその生存本能から、「変化すること」に抵抗し、現状を維持しようとします。

悪い習慣であっても、一度「いつもどおり」と認定されたものは、脳が必死に維持しようとします。これが「習慣引力の法則」です。

観点2  意識・無意識のバランス

脳の領域には、意識できる部分と意識できない部分(無意識)があります。

無意識の部分は、高いところに行けば恐怖を感じて足がすくむというように、いちいち意識で判断するまでもなく、自動的に生命を維持するための重要なプログラムが入っている領域です。

無意識のミッションは、現状を維持し、安全・安心を守ることです。

無意識は変化を拒否してあなたを必死に守ろうとし、意識は成長のために変わりたいと思うわけです。このせめぎ合いから、やめたいけど、やめられないというジレンマが生まれます。

そのような循環の中で悪い習慣をやめるためにはどうすればいいのでしょうか。結論を言いますと、無意識が「いつもどおり」と認識するまでやめ続ければいいのです。これこそが「やめる習慣」のメカニズムです。

観点3  欲望と理性の戦い

もう少し心情的な理解をするために、今度は欲望と理性の観点で説明したいと思います。例えば早起きは寝る前に固く決意しても、翌朝には「明日からやろう」と別人になってしまいます。悪い習慣を断ち切るためには、欲望との戦いに勝利する必要があります。

欲望は理性よりも強いのです。特に最初の3週間は簡単な戦いではありません。