急激な減量は尿酸値を急上昇させる

体重を減らせば、尿酸値も落ちる。

そこで減量方法であるが、毎日1800kcalを目標に食事制限をするためにとった私の方策は、まず、口にした食品をすべてメモすること。その際、外食であればおよその目分量、自宅ではいちいち計測していた。現在ではデジタルで容器分を除外した重量を打ち出せるが、バネ式だと面倒くさい。そこで、これは何g、などとクイズ方式にした。予想が的中するとささやかな喜びなんぞ感じたりして、それなりに楽しめる。

メモした食品は就寝前に炭酸水を飲みながら、カロリー計算する。ちなみに炭酸水は「風呂あがりにビール」の代替品である。

やってみればわかるが、食っていないようで、以外と食っているものだ。4半世紀前、

「今食べたクッキー、400kcal」

と、同い年の報道写真家スティーブ・ガードナーに言われて驚いたことがあった。

「アメリカでは栄養学の基礎だから、みんな高校で食品成分を習っているよ」

私が高校生の頃、家庭科などなかったし、食品成分表の存在も痛風を患って初めて知った。ようやく今では都内にある大半の高校が家庭科の副読本として配布しているようだが、生徒たちに有り難味がわかっているかどうか。

1日1800kcalというシバリは、なかなか難しい。炭水化物や糖分を摂ったら、あっという間にオーバーしてしまう。しかも、厄介なのは、急激な減量は尿酸値を急上昇させる、といわれていて、発作のひきがねともなりかねない。したがって、ダイエットも「長期戦」となる。

偏った食事制限をしていると、夏は熱中症、冬は風邪、と体調を崩す可能性もある。そこで、香川綾・女子栄養大学長(故人)の提唱する「4群点数表」を学び、栄養バランスのとれた食事を心掛けることにした。

張り切って開始したはいいが、減量生活にはいくつかの「新戦場」が立ちはだかる。

(佐久間奏=イラストレーション)
関連記事
プリン体よりカロリー!体重を減らせば尿酸値も減る
「コルヒチン」は劇薬だからこそ効果がある
“痩せ体質”を作る、簡単「太ももあげ運動」
酒と煙草。愛してやまない2つのうち1つをやめるとしたら
健康診断の結果はどの程度信用していいか