初めて買う人にお勧めしたいのは、「インデックスファンド」だ。これは日経平均株価などの市場の指標に連動する運用を行う投資信託で、信託報酬が0.5%程度と割安だ。しくみがわかりやすく、値動きの情報が得やすいというメリットもある。

一方、市場の指標を上回る運用を目指すのが「アクティブファンド」。こちらは信託報酬が1~2%と高く、内容が千差万別で選択が難しいため、ある程度投資に慣れてからにしたい。

インデックスファンドを買うなら、日本株では日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)に連動するもの、海外株式ではMSCIコクサイ指数(日本を除く先進国)、新興国株式ならMSCIエマージング指数に連動するものがいいだろう。

初めての投資では、一気に資金をつぎ込まないこと。投資先を分散し、購入のタイミングも何回かに分けて時間分散すれば投資リスクを軽減できる。

また、教育資金など5年以内に使う予定のあるお金は投資しないこと。最低10年は寝かせておける資金で長期運用を目指すことが大切だ。

資産形成を目的とする投資信託の買い方として、お勧めしたいのが積み立て購入。これは毎月金額を決め、価格が高い月は少しだけ、安い月はたくさん買うことで、長期的に安定したリターンが得られる方法だ。

運用成績の優れた投資信託、たとえば日本株に投資する「JPMザ・ジャパン」を毎月2万円、海外株に投資する「朝日Nvestグローバルバリュー」を毎月3万円、計5万円を過去10年間(2004~14年)購入していたとすれば、元本600万円が1100万円まで2倍弱に増えているはずだ。

忙しいサラリーマンは投資に時間をかけられない。その意味でも、自動引き落としで毎月買えて手間のいらない積み立て購入は最適の方法といえる。

(構成=有山典子)
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