脈拍が1分間に100~120くらいの軽い運動を毎日30分間続けることで、1日に消費する総エネルギー量が、食事で摂取したエネルギー量より200~300キロカロリー多くなるのが理想とされています。
そこでお勧めなのがダンベル(ペットボトルでもよい)を持って腹式呼吸で歩く「ダンベル速歩」です。少し息が切れる程度の速足で30分歩くと180キロカロリーほどが消費されますが、両手にダンベル(ペットボトルでもよい)を持って速足歩きをすると運動量が増えてさらに20キロカロリーほど消費されます。
手に持つダンベルの重さは1個300~400グラムで両手にそれぞれ持ちます。慣れてきたら負荷を増やしていきましょう。ただし最大でも1個1キロまでにします。
ダンベルを持った両腕を振り子のように前後に振って歩くと、自然に速足で歩くことができます。ただし肘は自然に伸ばしたままか、軽く10~20度ほどに曲げて両腕を前後に振りましょう。通常のように肘を直角に曲げて振るとダンベルの負荷が掛かりすぎて肘や肩を痛める恐れがありますのでご注意ください。
ところで、両手にダンベルを持ったまま30分歩き続けると腕がだるくなってきてつらいという方にはおもり付きのベルト(ウエイトベルト)をお勧めします。スポーツ用品店などで販売されていますが、これをウェストに巻いて利用してもいいでしょう。
ただ、大事なことはダンベル速歩をする時は必ず、腹式呼吸をすること。腹式呼吸は肺全体に息を吸い込むことができるので、酸素を大量に取り込めます。そのため血中脂肪をよりたくさん燃焼させることができるのです。
1日30分、ダンベル速歩を続けると、高かった血中のコレステロールや中性脂肪が燃焼し、高脂血症が改善します。もちろん適切な食事療法もしなくてはなりませんが、ダンベル速歩を取り入れることで、食事療法の効果がぐんと上がります。
※本連載は『太ももを強くすると「太らない」「超健康」になる』(宮崎義憲 著)からの抜粋です。