●不景気は商売がうまくいかない原因ではなく、平等に与えられた条件にすぎない
――藤田 田(日本マクドナルド創業者)

【本田氏】今は、夢見るどころではなく、生き残ることが大事だと考えている人も多いでしょう。学生の就職希望の上位に公務員がランキングされることが、それを象徴しています。しかし、これからはじまる本格的な不況は、人がどうやってクリエーティブになれるのかのゲームだとも考えることもできます。不況のときこそ、知恵を絞れば道はひらけてきます。与えられた環境をどうとらえるかで、人生のおもしろさが違ってくるでしょう。

●自己投資は、一番高い利子をあなたに払う
――ベンジャミン・フランクリン(政治家)

【本田氏】「何に投資をすればお金持ちになれますか?」とよく聞かれます。資産が1000万円以下の場合は、株や不動産に投資してもたかがしれています。1億円をつくるまでは、自己投資が一番効率がいいのではないかと思います。自分の稼ぐ力を高めておくことが、一番の投資だと考えると、自分が商品だという意識も芽生えます。自分の価値をどう高めるのかにフォーカスしていると、チャンスが向こうからやってくるようになります。

●神様がお金をどう思っているか知りたければ、神様がお金を授けている人々を見るとよい
――モーリス・ベアリング(劇作家)

【本田氏】どういう人がお金に恵まれるかというと、人や情報の流れの中心にいる人です。新しい物やサービスを自分発で流れをつくり出せるかが鍵となります。先日亡くなったアップルの創業者スティーブ・ジョブズは、そのいい例だといえるでしょう。世の中に価値を提供するには、自分の持っている最大限のものを出せばいいのです。あなたの中に眠る才能を引き出すことに成功すれば、それがやがて、人、情報、チャンスを引き寄せるでしょう。

経済評論家 森永卓郎
1957年、東京都生まれ。東京大学経済学部経済学科卒業後、日本専売公社入社。日本経済研究センター、経済企画庁総合計画局、三井情報開発総合研究所、三和総合研究所、UFJ総合研究所等への出向・入社を経て、2006年より獨協大学教授。近著に『庶民は知らないデフレの真実』。
作家 本田 健
経営コンサルティング会社、会計事務所、ベンチャーキャピタル会社など、複数の会社を経営する「お金の専門家」。著書『ユダヤ人大富豪の教え』はシリーズ200万部を超えるベストセラー。これまでの著書は累計で400万部を超える。最新刊に『読むだけで心がラクになる22の言葉』。
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