富士生命の「がんベスト・ゴールド」は、がん診断給付金が主契約。がんと初めて診断されると、がん診断給付金とがん初回診断一時金を合計で最高500万円まで一括で支払われる。2010年10月に発売された当初はがん診断給付金だけで最高1000万円だったため、発売から4カ月で同社の前年のがん保険販売件数の2倍近くに達した人気商品。現行商品は減額されているが、それでも人気は衰えない。上皮内がんであっても減額されず、がん診断給付金は何度でも支払われるところも優れている。保険料は5840円。
医療保険とがん保険を比べたとき、元が取れるのは「がん保険のほう」(横川さん)といえるほど利用する確率が高いのだから、各社の保障内容をしっかり比較して選ぼう。
ここまでの横川さんと松浦さんのアドバイスでわかるように、給付金を請求するときにソンした気分になる「あとで後悔する保険」は、どんどん変わる治療の現場に保障が対応できていないもの、同じがんなのに給付金に差がつくもの、引き受け基準を緩和して加入しやすい利点はあるものの保険料が高く給付金が低いもの、定期保険や終身保険の特約のため保障の範囲が狭く割高な保険料になっているものなどだ。
そしてこれが最も重要なアドバイスなのだが「加入の段階で、自分で決めずに、他人の判断や口コミに従って契約した保険は後悔しやすい」(松浦さん)。保険営業員のいいなりでは、いざというときに泣きを見ることになる。