おもしろいことに、アップグレードでビジネスクラスからファーストクラスに搭乗したりする“非常連”の方々に共通するのは、機内で「読書をしない」こと。ファーストクラスのサービスを満喫されるのに夢中で、読書をする余裕がないのかもしれません。

「ゲーム」をしたり、「映画」を鑑賞し尽くされたり、またファーストクラスに搭載している「ワイン」を片っ端から堪能されたりと、明らかに常連の方々とは違う行動が目立ったのです。

常連のビジネスエリートの方々は、機内での時間はオフタイムに切り替えていますが、ゲームやアルコール過多でオフの時間を無駄にすることはありません。彼らのオフタイムは、知識や情報をインプットし、脳にストックする貴重な時間であり、それが「読書」につながっているのだと思います。

機内で読む本としてビジネス書があまり好まれないのは、仕事に直結する直接的なものよりも、伝記や小説をメンター(良き指導者)として、効果的なヒントを求めているからなのかもしれませんね。

■著者リスト

【小説】浅田次郎/池波正太郎/堺屋太一/ロバート・B・パーカー
【歴史小説】司馬遼太郎
【将棋】大山康晴名人/中原 誠名人/その他名人本
【精神医学書】小田 晋
【趣味】釣り関連

■書籍の例

『男の作法』 池波正太郎著(新潮文庫)
『君たちは何のために学ぶのか』 榊原英資著(文春文庫)
『美味礼讃』上・下巻 ブリア・サヴァラン著(岩波文庫)
『スペンサー・シリーズ』 (『初秋』ほか多数) ロバート・B・パーカー著(ハヤカワ・ミステリ文庫)

CA-STYLE主宰/人財育成コンサルタント
美月あきこ

日系・外資系航空会社の国際線キャビンアテンダント(CA)として勤務後、女性の転職・就職を支援する会社CASTYLEを立ち上げ、全国各地で研修や講演を行う。
(構成=戌亥真美 撮影=早川智哉)
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