子育てに関わる男性は増えているが、家事を分担したり、子どもの面倒をみたりはしても、積極的に子育てのハウツーを学んだりする男性はまだ少数だろう。躾は妻に任せているから、突然、妻から「お父さん、叱ってください!」と叱る役目を言い渡されても、どう叱っていいかわからない。基準になるのは自分がどう叱られてきたかという心もとない経験しかないからだ。

実際、ガミガミ言うのは母親。父親は子どもと遊ぶ係といいとこ取りをしているのが実情らしい。これじゃお母さんも面白くないだろう。大学生を調査しても父親に叱られた経験のある学生は少ないという。

冒頭の自己診断チェックの結果はいかがだっただろうか。

「前提として互いの理解と信頼がなければ、いくら叱っても子どもに真意は伝わりません。避けられるだけです。叱る以前に、子どもに関心を持ち、夫婦で協力し、愛情を注ぎ、自ら手本となる生活をし、別人格として子どもを尊重する……といった家庭、夫婦のコミュニケーションがしっかりしているかどうかが重要なのです」

原点に戻ってなんのために子どもを叱るのかをもう1度問い直してみよう。

諸富祥彦

1963年、福岡県生まれ。明治大学文学部教授。20年以上教育カウンセラーを務める。『女の子の育て方』『男の子の育て方』(いずれもWAVE出版)ほか著書多数。
(構成=遠藤 成)
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