多くの人がつまずきがちなビジネス会話のシーンが、1on1のコミュニケーションです。いま、マネージャーやリーダーの人が、若い世代のチームメンバーと話すときに、いったいどんな点に注意すればいいのでしょうか。ここでは、ビジネス会話の達人である澤円さんが、1on1の大前提となる考え方と、具体的な接し方のプロセスを紹介します。
「学級委員長」としてチームメンバーと接する
1on1に限らず、コミュニケーション全般にいえることですが、前提として「すべての人はフラットである」ことを意識してほしいと思います。自分よりも年下だとか、役職が下などと考えている時点で、1on1のコミュニケーションはすでに失敗しています。そこで、僕はよくマネージャーやチームリーダーの人に対して、「あなたは学級委員長なのですよ」とお伝えしています。
学級委員長は、生徒のひとりが「係」として行うだけで、別にその生徒が偉いわけではありません。学級会の司会をしたり、意見を取りまとめたり、クラスを代表して担任と話し合ったりしますが、あくまで同じ生徒であり、ほかの生徒とはフラットな関係にあります。同じように、会社や組織で「長」という役職名がついていても、一社員であることに変わりはないということです。
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(構成=岩川悟、辻本圭介 図版作成=佐藤香奈 写真提供=株式会社圓窓)

